『禅、シンプル生活のすすめ』枡野俊明(知的生きかた文庫)2009年
「本来無一物」禅の世界にふれてみる。
禅スタイル
本書は、禅寺の住職であり、庭園デザイナーの枡野俊明氏の著書です。2009年の第1刷刊行以降、ながらく重版を重ねています。
実生活での習慣、モノの見方を見直し、シンプルな生きやすさを手にいれるための、エッセンスが詰められています。
「禅」とは、人間がこの世で生きていくための根本となる教えです。
つまり、人が幸せに生きるための習慣であり、考え方であり、ヒント。深くてやさしい「生きる知恵」の宝庫なのです。
禅を象徴するのが「不立文字(ふりゆうもんじ)、教外別伝(きょうげべつでん)、直指人心(じきしにんしん)、見性成仏(けんしようじようぶつ」という教え。
文字や言葉にとらわれることなく、今、ここにいる自分の「本来の姿」に出会うことです。
他人の価値観に振り回されないように、余計な悩みを抱えないように、無駄なものをそぎ落し、限りなくシンプルに生きる。それが、”禅スタイル”。
p5
各1ページの単元が、全部で100個ありますので、100個の禅的な言葉を手にすることができます。
5 いらないものを捨てる
「得る」よりも「手放す」ことが先
私たちは、物事がうまくいかないとき、「何かが足りない」と思ってしまいがちです。でも、今の状況を変えたいなら、何かを「得る」よりもまず「手放す」ことが先。禅的生活の基本は、ここにあります。
p24・25
13 好きな言葉を探す
「本来無一物、無一物中無尽蔵」。
人間は生まれながらにしてもっているものなど何もない。しかし、誰もが、無限大の可能性を秘めている、という言葉です。
だから、何も恐れることはない。何も心配することはない。それが、真実。
p40・41
定期的にブームが到来する「断捨離」のベースにも禅の思想が流れています。最近のミニマリストなんかも、物に執着せず、物を持たないという部分では、近いものを感じますね。
本書では、普段の生活の中での思考方法など一工夫、少しだけ変えてみる。というような、わりと軽いものであるのに対して、YouTubeにある禅の修行道場、大本山永平寺の動画を観ると、より厳しい環境での本格的な禅的生活を垣間見ることができます。興味のある方は、YouTubeにドキュメンタリーがいくつかあがっていますいますので是非、観てみてください。
損得を考えず、ありもしない不安や未来に囚われず、自然のまま、あるがままに考える。そんな生きるためのヒントが随所に散りばめられています。
実体のない言葉や概念に執着せず、いつか必ずやってくる「縁」=チャンスが結ぶのを待つ。日常の当たり前に感謝する。
禅の入門書、一冊目としてもおススメです。

禅、シンプル生活のすすめ (知的生きかた文庫) [ 枡野 俊明 ]
コメントを送信